春 ~風が吹いたら~
-- 車内。-----
あたしは、仕事場の制服を着ていたので、何とかズボンだけは、私服で着ていたスカートに着替えることが出来た…が、上は制服の中に着ていたので、着替えることが出来なかった。
『これ、着とけよ。』
潤悟は自分の着ていたジャケットを、あたしに渡した。
『ありがと…。』
『店長も、従業員が華恋に嫌がらせをしてることを知ってて、見て見ぬ振りしてんのか?』
『うん!』
あたしは、軽く微笑んだ。