春 ~風が吹いたら~
『やめとけ。華恋がつらいだけだ…。』
『潤悟は…きかなくてもいいの……?』
『あぁ。こうして今、隣にいるから!それで、いいよ。疲れただろ?華恋は、ベッドで寝ろよ。』
潤悟の純粋さが、凄く心に染みた。
『風邪引くよ。潤悟も…ベッドで寝なよ。』
『え…あぁ。』
あたしと潤悟は、ベッドに並んで横になった。
『あ…もう少しこっちに来いよ……。』
布団から少し出ていたあたしに、潤悟は言って布団をかけた。