春 ~風が吹いたら~
『どういうことだ…?』
『潤兄のこと、好きなんだってば!でも、今は華恋のやりたいように、やらせといてあげて。』
『ちょっと来い!』
潤悟は拓巳を、自分の部屋へと連れていった。
『何を知ってるんだ…?』
『それは、母さんの前じゃなくても言えない。でも、潤兄は今まで通りでいいと思う。華恋が自分の意思で、潤兄の所に戻って来るまで…。』
『華恋は戻って来ねぇーよ…。結婚を前提に付き合ってるやつがいるんだから。』