春 ~風が吹いたら~
『ど、どうしたの?この量の寿司。』
『せっかくだし、一緒に食べよう?あ…あと、これ。嬉しくないかもしんないけど。』
あたしはチョコレートを、仁へと渡した。
『あ…ありがとな!食おうぜ。』
『うん!』
この生活がいつまで続くか、それはあたしにもわからない。
出て行く機会も失った……。
顔が治った時、出て行くとは言えなかった。
思っていたよりも、寂しそうな顔をしていたから。
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