春 ~風が吹いたら~
-- 半日後。---
あたしは病院のベッドの上で、器具だらけの状態で目を覚ました。
全く体が動かない……。
『起きないで。君は死ぬところだったんだ…。でも、死ななかったけどな。婚約者さん…呼ぼうかと思ったけど、やめといたよ。』
『あ…りがとう……ござい…ます。』
『腕の傷も開いてたし、他のところも骨折だらけだった。しばらくは、体を動かせないと思ってて。あと、ほら。メール…わかったって。作戦にのるそうだ。』