春 ~風が吹いたら~
潤悟の彼女として仁に会っていることも、仁のことを気になっていると知っている潤悟が、あたしと仁と共にこうして、一緒にいることも。
『お待たせ。…どうしたの?』
『何でもないよ!ほら、潤悟も田崎くんも、お昼にしよう?おなか空いちゃった!』
『あ…あぁ!そうだな!』
潤悟があたしを見た。
『あ!あたしが皆の分…買ってくるねぇ。待ってて。』
あたしはとりあえず、この場から離れたかった。