春 ~風が吹いたら~
-- 夕方。-----
『もしもし、華恋?』
『潤悟、卒業おめでと!』
『あぁ、ありがとう!今日…なんだけどさ、俺ん家来れないかな…?』
『潤悟の家…?』
あたしの立ててきた計画も、もう終わりを迎える。
潤悟と仁の間に揺れていた恋心も一緒に、終わらせなければならない。
いつからなのか、もうあたしの中では、とっくにこたえが出ていた。
『駄目かな……?』
『ううん…今日は特別だから、いいよ!』