春 ~風が吹いたら~
『これ…』
『ん?』
仁はあたしの腕の傷に触れた。
『見事に残ったな……。』
この傷は、有沙ちゃん切りつけられた時の傷だ。
仁は、女なんだからっていつも言ってたもんねぇ…。
『気にしてないよ!あたしの傷は、あたしが喧嘩とかして作った傷だもん。これもあたしが勝手に喧嘩して、勝手に作った傷だし。』
『お前らしいな!』
『うん!ついた、ついた~!でも、何で海?』
『見たかったから!』