春 ~風が吹いたら~
あたしは振り向かずに、仕事へと戻った。
ガミガミと言われながら、せっせと仕事する。
これでいいの。
慣れなきゃいけない…。
-- 帰り。-----
あたしは久しぶりに、家までの夜道を歩いていた。
最近は、あたしだけが出勤の時も、いつも潤悟が迎えに来てくれていたから。
悪いことをした……。
もう、潤悟を傷つけた…。
なるべく傷つけないつもりだったのに。
『おい!こんなとこにいたか……。』