春 ~風が吹いたら~
何だかんだと言いながらも、敦也は2人に必死で勉強を教えていた。
『ここは、こうだって!』
『こう?』
『和羽、それじゃ受かんねぇーぞ!』
和羽を笑う潤悟に、
『潤、お前もだ!』
敦也は、くぎを差した。
こんな3人を、敦也の両親も温かい目で見守っていた。
友達を何よりも大切している敦也。
そして、敦也を何よりも大切にしてくれている友達。
そんな敦也の、友達との関係がとても嬉しかったから。