引っ込み思案な恋心。-2nd





「柚はいいの!そもそも喫茶店に柚を誘ったのはうちらなんだから。ごめんね、こんな遅くまで引き留めて」



「でも…、悪いよ」



「もー!柚ってば。こーゆー時は遠慮はナシだよ?余計なことに気を回さなくても大丈夫。たまにはうちらを頼ってよ?」



「あかねちゃん…」






あかねちゃんにも笑顔でそんなことを言われてしまい、私は言われるまま、映美佳とあかねちゃんにアイスティーをご馳走になることになった。










「じゃー、気を付けてねぇ」



「あかねちゃんも!またね〜」



「ありがとう、あかねちゃん」






会計が終わった後、あかねちゃんと別れ、私は映美佳と家に帰ることになった。








「でもさ、柚、ちょっと成長したなって思った」



「え?どこが???」






あかねちゃんと別れた直後にいきなり映美佳がそうつぶやいてきて、意味の分からなかった私はキョトンとした。








拓のことぶったのに、成長???







すると映美佳は、微笑みながら私の方を向いてきた。






「ちゃんと瀬川に意思表示できるじゃん。…まあ、やり方はアレだったけど。聞いた話だけど、何も言えなくてそのまま流れで…っていうケースもあるみたいだから」



「でもあんなことになるくらいだったら、流れでキス…しちゃっても良かったのかな?」



「そんなことしてたら、いつでも流れでいけるって思われるよ?嫌なら嫌って、自分の意思貫かなきゃ」



「そっか…、そうだよね」





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