引っ込み思案な恋心。-2nd
さすがのあかねちゃんも私の視線に気付いてしまったのか、慌ててフォローしてきた。
そしてその様子を見ていた映美佳も釘をさすようにあかねちゃんを見た。
「あかねちゃんも調子に乗り過ぎ。でも、正当防衛って意見は賛成だね。そういうのは、柚の覚悟ができてからで大丈夫だよ」
「ゴメン。とりあえず…、この問題は私が口を出さない方が良さそーだね。柚の代わりに、瀬川にガツンと言ってやりたかったけど」
「あかねちゃん、ありがとう。その気持ちだけで充分だよ」
「まあ……、柚が少しでも落ち着いて良かったよ」
映美佳に優しくそう言われながら頭をなでられると、私の行動は間違ってなかったって気持ちになれる。
…さすがに、ぶたなくても良かったかもしれないけど。。。
「帰ろ、柚。私、家まで送っていくからさ」
「映美佳、頼んだね。私も行きたいけど、やっぱり柚の家往復するとなると遅くなっちゃうから…」
「いいよいいよ。あっ、柚のアイスティーの代金、どうする?私とあかねちゃん、半々で払う?」
「えっ!?それは私が払うよ」
二人に心配かけてしまったし、更にアイスティーの代金まで払ってもらうことなんて、できるわけないよ。
そう思って慌てて財布を出そうとしたら、映美佳に止められた。