引っ込み思案な恋心。-2nd
03☆空回る想い

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次の日は中間テスト第1日目。






夜に勉強しながら色々考えて、やっぱり朝イチに拓にぶってしまったことを謝りに行こうと思ったんだけど、拓はいつも通りギリギリの時間に登校してきたみたいで、結局朝の時間帯には会うことができなかった。






テストの答えは何とか埋めたけど、いつもに比べたら集中できなかったかも……。






これじゃあ、学力テストのリベンジなんてできないよぉ。。。










「柚、どうだった?」





初日の日程の最後のテストが終わって解答用紙が回収された後、前の席に座っていた映美佳がこっちに振り向いてきた。





「…ヤバイかも。あんまり集中できなかった気がする……」



「まあ…、あんなコトあって、昨日の今日だしねぇ。私は柚に教えてもらったおかげで何とかなりそうだよ。教えてくれた問題と似たようなの、出てたでしょ?」



「…そうだったっけ?それすら気付かなかったかも」



「………マジでヤバイね、柚…」






すると、私達の席にあゆが近付いてきた。






「お疲れ〜、二人とも!どうだった?」



「いや…それが……」






あゆも今日はギリギリに登校してきてたから、まだ昨日の出来事は話していなかった。






もちろんいつも通り振る舞っているあゆに悪気は全く無いと思うけど…






あゆのテンションの高い感じが、今の私にはまぶしすぎる……!








「あっ、そうだ。柚、瀬川のトコに行ってきたら?」



「え?」





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