迷い猫
「....不細工」
「え、何?」
「私の寝顔不細工...」
俯いて、だんだん小さくなる私の声は
ぶはっと噴出したアオの笑い声に掻き消された。
「李桜って天然?」
「.......」
「ほんと、可愛すぎ。ばか」
「....ばか」
馬鹿って言った!
アオが私に馬鹿って言った!!
「可愛すぎなんだよ、李桜は」
「そんな事...」
「あるの」
『そんな事ないよ』って言おうとした私だったけど
アオの声によってそれは遮られた。