迷い猫
「....有り得ない」
アオが高校生なんて有り得ない。
私とそんなに歳変わらないって事でしょう?
「いやいや、有り得るんだって」
未だにアオが高校生だっていう事を
信じようとしない私を、アオは呆れたように笑う。
「あ、ほら。朝ご飯食べようか」
起きてから結構時間が経っているのに
未だベットの中でアオとのお喋りタイムが続く。
「うん...私キャットフード...?」
弱弱しく問いかける私。
アオはまた噴出して笑う。
「キャットフードって!ほんと李桜ってば天然!」
笑い転げるアオを横目に私は、
首を傾げる。
「だって私、黒猫って...」