漆黒の姫君
愛里より年下に見える少女は、体の前で手を組みその白い頬を赤く上気させている。その可愛い事と言ったら天使のようなのだが、何分言っている事が顔と合っていない。
『わたくしだって陛下のお傍にいたいのに!!もう、エルランド卿はズルイですわね!!』
今度は拗ねたように頬を膨らませ口を尖らせる。自分の名を出されたエドガーはただ苦笑いで流すことしか出来なかった。
「こほん、大巫女、陛下に説明を。」
収まりそうにないリディアンヌに、メネッタは先を促した。
『ああ、そうでしたわ。
…ではまず陛下の事についてお話し致しましょう。』