オカシナふたり
 隣の主婦がわざわざトモカに話しかけてきた理由。
それは『自分の疑念を解決するため』だった。

……まあ、目覚ましに文句の一つも言ってみたい気持ちも多少はあるのだが。

 それでも彼女は日常の苦情を告げることよりも自分の疑念を払拭する方を選んだ。
 そのために出勤するトモカが玄関から出てくるのを待ち受けるためにわざわざ朝の9時半から玄関を掃除し続けていたのだった。
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