豹変彼氏

「ホ、ホントに・・・?」
「うん」
「じゃ、じゃあ・・・」
「付き合ってくんね?」

俺今告白してるんだな
玲華に・・。
玲華から好きって言ってきたけど
付き合ってって言ったのは俺。
玲華はうつむいてたけど顔が赤いのはなんとなく分かった。
それからしばらくして玲華の口が開いた。

「う、うん」

そう言った玲華を俺は自然と抱きしめていた。

その後は玲華を家まで送った。
俺が帰ろうとしたとき玲華が聞いてきた
「凛ちゃん・・・どうするの?」
あぁ、そっか。
なんかそんな事言ってたな。
「どうするのって?」
「凛ちゃんは麗奈斗の事好きなんだよ・・・?」
「それが?」
「返事どうするの?」
「告白されてねぇし返事出す必要ないんじゃねぇの?」
そうだけど・・・といった表情で玲華は俺を見ていた。
でも、どうしようもない。
俺は玲華が好きだし
さっき告白し合ったばっかりだろ。
「告白されたとしてもどう返事出すかなんて分かるだろ?」
「断る・・・の・・?」
それ意外なんて?
こいつ俺を軽い男とか見てんのか?
まさかOK出すなんて誰も思わないだろ。
「それ意外ないっしょ」
「そ、そっか・・・・。」

玲華は安心した様子もあったけど
同時に凛って奴に対する何かしらの表情も見せた。

「じゃ、明日迎えに来るから。」
「あ、うん」
「明日は1回で出てくれよな」
「そうだね!今日は妹が出ちゃったしね」
この会話をする頃にはいつもの玲華の顔に戻っていた。
俺は凛って奴の件をそんなに深く考えていなかったし・・。
「ああ、じゃあな」
「じゃあね!」

そう言って俺は玲華の家を後にした。

明日どうなるかなんて全然考えてもない。
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