豹変彼氏

緊張しながら教室のドアを開けると
あ・・・!
そこには朝ぶつかった男の子がいた
あっちも私に気づいたらしく
「ぺこっ」っと軽くお辞儀をしてきた
私も軽く返して自分の席に座った。

あの男の子は私の前の席だった
声・・・かけた方がいいかな・・・?

「あ、あの・・・」
「ん?あぁ・・朝の」
男の子は前髪で左目が隠れている
「朝はごめんね・・・。どこも怪我しなかった?」
「うん、大丈夫だよ」
綺麗な顔で微笑みながら男の子はそう言ってきた。
やっぱり綺麗な顔~・・・。
「君は大丈夫だった?」
「あ、うん!」
「良かった」
またさっきのスマイル
「あ、俺 橘麗奈斗(たちばなれなと)って言うんだ」
「私は 廣瀬玲華です!」
「よろしくね」
「うん!」

自己紹介が終わった頃になると
教室に先生が入ってきた。

「また後で」と麗奈斗君はウインクをして前を向いた
カッコいい顔・・・。
今までに何人とも付き合ってきたんだろうな
などと私は勝手に考えていた。

それから先生の自己紹介とプリント類が配られて
今日の学校は終わった

「さようなら~」

さぁて、私も帰ろうかな

そう思っていると麗奈斗君が話しかけてきた。
「廣瀬さん誰か一緒に帰る人いる?」
これってもしかして誘ってくれてるのかな・・・?
「いないよ、何で?」
そう答えると麗奈斗君は笑顔で答えた
「良かった、俺友達違う方向だからさ一緒に帰らない?」
やっぱりー//
なんでだろう・・
別に麗奈斗君とは友達なのに一緒に帰るだなんて緊張しちゃうな。
「いいよ!」
私はもちろんというように答えた。
そしてまた麗奈斗君の笑顔ー。
この笑顔されたら誰でもいいって言っちゃうよね
「じゃあ俺先玄関で待ってるね」
そう言って麗奈斗君は玄関に向かっていった

よし、私も荷物をさっさとまとめて
小走りで玄関に向かった
慣れてない校舎で走ったのが悪かったのか
案の定私は階段足を踏み外してしまった・・。
やばい・・!落ちるー・・・。

と思った瞬間
「・・・っ・・?」

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