そばにいて

手紙〜龍之介〜






東雲辰巳様。







いざ手紙を書くとなると緊張します。


辰巳は、正直将来は大丈夫なのかと何度も不安になったことがあります。自分のことを最優先にしてしまうところ。本当に心配でした。




でも、貴方は薫子と出逢い大きく変わってくれました。

私は、それをとても嬉しく思います。






そして、薫子を救ってくれてありがとう。私は、諦めていました。もう薫子には一生会えない。でも、辰巳のおかげでまた一緒になることができました。


本当にありがとう。






私は、いつ死んでももう悔いはありません。私の最後の願いを貴方が叶えてくれたから。ありがとうという言葉じゃ足りません。





辰巳。貴方も私や京助のように愛する人を見つけて下さい。






愛する人がそばにいるだけで幸福になります。私や薫子のような悲劇は絶対に起きてはいけないことです。






辰巳にも私や京助と同じように幸福を手に入れてほしいです。






これから先、辛いこと悲しいこと楽しいこと嬉しいこと沢山訪れると思います。




それを最愛の人と過ごせることを心から願います。










最後になりますが、貴方は私と薫子の救世主です。私達に最大の幸福をありがとうございます。












東雲龍之介












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