僕たちのこと

†ホステス†

高級クラブは素晴らしく華やかで毎日違うドレスを着た。
プロにヘアメイクをしてもらうと
もうそこには17歳のユキはいなかった。


中山さんは友達を作るのがとても上手で
休憩時間なども皆と一緒に過ごした。
会話も回転が速い。
ユキの苦手なトコロはすべてこなした。


ユキにも"中山さん"の記憶はある。
だが、感覚がないのだ。
ガラス越しに見物している感じでまったく感覚がない。
ユキとしては
「仕事に行っていない感じ」がしていて
中山さんは
「家に帰っていない感じ」だった。
別々の時間が流れる。


高級クラブの場所は、自宅から遠く
19時が最終バスの山奥には帰ることが出来ないので
寮を借りることにした。
洗濯機やテレビなどは常連客がプレゼントしてくれた。


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