こころ
―ごめんなさい。会社の人と食事してきます。帰りは少し遅くなるかも。心―
進君にはそうメールして、仕事帰り、私はひろと食事に出かけた。
「そうか………一日の彼氏、か。」
「何だか、彼の想いを痛い程感じるの。私は、彼を知るほど、思い出すほど、苦しい。でも、忘れたくない。忘れられない。」
そこで私はひろに話した。
今までのこと。
真のことや、進君のこと。
そして、真由のことも。
ひろは真剣に話を聞いてくれていた。
全てを話した私に、ひろは少しずつ口を開く。
「心……お前は、いつだって一人で頑張ってた。俺と付き合っている時も。」