one-side Love

あぁ、眠かった。どうして先生の話って長くて眠気を誘うんだろう。
あたしは大きな欠伸をしながら、新入生の列に混ざり、これから生活を共に過ごす教室へと向かっていた。

周りには友達になったばかりか、はたまた中学から知り合いなのか親しげな会話が聞こえてくる。

なかなか、この空気も新鮮だな。

『ねぇねぇ!知ってる?2年のサッカー部の先輩で去年1年だったのにインハイのレギュラーに選ばれた人がいるんだって!!』

『その人かなりすごいですねぇ~。』

『でしょ!!しかも、かなりのイケメンらしいよ!!』

なんか女子高生って感じの会話だな。
あたしはそんなことを思って、隣ぐらいに並んで話している女の子たちの会話を何となく聞いていた。

『で、その人の名前高槻健二っていうんだって!!』

《高槻健二》って…まさか!

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