君の笑顔をもう一度
 あっこれ分かるかも。
                                         
 そう思い、目の前にあった彼のノートに答
 えを書いた。
 
 すると彼は目大きくを見開いた。

 え・・・・・。
 やっぱり間違ってたかな?


 「すっげ~♪よく分かったな!!」


 そう驚いて、
 まじまじと私を見る。


 えっと・・・・。


 「おまえ名前は?」

 そう言って私を指差す。
 
 「姫野未琴・・・・」


 すると、う~んと悩んだと思いきや手をグー
 にして手の平にポンとした。

 「んじゃ未琴な!!」

 え!!いきなり呼び捨てですか?

 別にいいけど・・・・・。
 でも、あたしこの人の名前知らない・・・・。
 

 私の思ってる事に気づいたのか名前を教
 えてくれた。




 「俺、水那月 時雨 (みなつき しぐれ)っ
  てゆうんだ宜しくな」

 そう言い笑って手を差し出してきた。
 
 私も手を伸ばし握手をする。

 かわいいな、この子男の子なのに。
 なんか癒されるかも。
 髪はほんのりした栗色で身長は170くらい
 あるかな?


 あれ?
 でも、水那月ってどっかで聞いたような
 ・・・・・?
 考えたけど思い出せないかも。

 「でもこれどうやって解いたんだ?ぜんぜ
  ん分かんねぇ~」

 結構悩んでるみたい。
 あれっこれって教えた方がいいよね?

 そう思い教科書に手を伸ばす。

 「ここは、こうして解くの・・・・」
 問題の解き方を教える。

 すると分かったみたいで
 喜んでくれた。
 
 
 「すっげ~天才じゃん!!」

 いやそんな事ないと思いますが・・・・・。

 「親父も勉強しろってうるさくてさ、後継者
  だとか学園のためとか・・・・・」

 後継者?

 お父さんなんかの会社の社長なのかな?

 でも、学園って・・・・・・。

 ん??
 学園・・・・・。
 





 あー!!
 もしかしてここの学園の理事長!?

 口をパクパクさせる。
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