アイツと過ごしたあの時間
一章 出会い
 20××年  4月
 
 桜が舞う少し風が強い日に、
 アイツと出会った。 

 「お前さ、ちびだな。もてねーぞ?そんなんじゃ。」

 初めて会った人にこんなこと言われると思ってなかった。
 びっくりして、イラついて、言ってしまった。
 
 「ちっちゃくて何が悪い!これでもな、去年より5㎝伸びて155㎝になったんだ!!」 
言ってしまった。言わなくても良いことを。よりにもよってアイツに・・・。
 アイツは皮肉を言ってきた。

 「155?まじかよ。高1で155?ありえねーw」
 ムカついた。私の身長をバカにする奴はいる。
 けど、初対面でこんなこと言われたことはない。

 そして、また言ってしまった。余計なことを・・・

 「うっさいわね!!あんた身長何センチよ!!」
 あきらかに、聞くまでもなかったと思ってる。
 だって、アイツは私より、遙かにでかかった・・・。

  



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