鉄の救世主(くろがねのメシア)
白い光は飲み込んだ。

人も、建物も、アスファルトも、車も、子供も、母親も、友人も、恋人も、何もかも。

凄まじい閃光と衝撃、爆風と熱波。

瞬時にして半径数キロが焦土と化す。

まるで核ミサイルでも着弾したように、何もかもが破壊され、吹き飛ばされ、あっという間に街であった場所は『無』に帰す。

西暦201×年○月○日。

人間の力など、大宇宙の脅威の前にはゼロも同然と思い知らされた日。

突如飛来した隕石が、平和な街を一個、丸ごと焼き払い、消滅させてしまった…。

< 7 / 109 >

この作品をシェア

pagetop