愛して野良猫
「っ…」
リオンの顔が真っ赤になった
そして口を鯉のように
パクパクしている
「い、いきなりどうしたんですか!?」
「…わからない」
「‥わからないって…」
リオンは自分の唇に触れながら
俺を睨みつけた
「…………ごめん…浬音に見えたから‥」
リオンは少し顔をしかめた
「玖音さんは……浬音さんに恋をしているのですか‥?」
リオンの瞳が微かに波打つ
…恋?
違う。
俺は浬音に恋などしていない
「俺は浬音を愛してる」