ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
「私、一人だけじゃない…。みんなが病気や何かと戦っているのに…。自分が一番苦しいって思って…。簡単そうに言った充もこんなに…こんなに長く戦ってる…。なのに…。充、ごめんね…。大袈裟だなんて…。覚悟の裏返しだったんだね…。」。

奈月は、顔を両足の間に挟みうなだれた。


「そんなに、かっこよくないよ。」。

奈月が顔をあげると、藤崎の顔があった。
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