ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜
杉山は、俯いて右手を見つめた。
そんな杉山を見下ろしながら、藤崎は口を開いた。

「そう。でもそれなら、奈月ちゃんが充君を知っていても不思議ではないね。あれ、そう言えば今日って…。」

「はい、初戦でした。…負けましたけど…。その娘も点滴台引っ張って待合室にきてました。やっぱり野球絡みかな…。」
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