理想の恋愛

片思い

それから私は奈津美と同じ
バスケ部のマネージャーとなった
奈津美に進められて入ったものの
初めて専門的にするスポーツだからよく分からない
最初はすっごい部員の人に迷惑をかけて
その部員の中に
板野先輩もいた
先輩はいつも見る明るい姿の時もあれば
バスケをしている時だけ見せる
凛々しい姿をする
先輩の背番号は7番
いつもレギュラーでみんなに尊敬されている
そんな先輩は女子からも人気が高く
放課後は見学者がいっぱいいる
それを見るとモヤモヤしてしまう
奈津美に話すとそれは恋だと言う
私は絶対あり得ないことだと言うけれど
少し気になっていた


「愛莉ちゃん!タオル取ってきてもらっていい?」
板野先輩から話しかけられると嬉しくなる
いそいで持っていって渡す
「ありがとう」
と先輩は言って私の頭を撫でる
帰りは板野先輩が家まで送ると言って
毎日送ってもらっている
そんな毎日が楽しくて
先輩に会えることが嬉しくて
充実した毎日を過ごしていた


そんなある日
ある噂を聞いた
「板野先輩には彼女がいる」
そんな噂がたっていた
私はその噂を聞いた日から胸が苦しくて
何にも集中することができなかった
部活も学校もただ時間が過ぎるだけ
先輩と話しても
彼女がもしいたらと避けてしまっていた
毎晩夜は泣いていた
自分でもなんで泣いているのか分からなかった
ただただ胸が苦しかった
でも気づいた
これはもしかしたら恋なのでは?
あんなにドキドキして
こんなに泣いて
自分らしくない
奈津美が言っていたことは当たってたんだ


これから私の長い長い‘片思い‘の始まり

たくさんたくさん泣いた
たくさんたくさん幸せになった
たくさん笑って
たくさん恥をかいて

こんなにたくさんの感情を教えてくれたのは
あなた
板野 隆太 だから・・・・。

私は一生忘れないことでしょう
人生で初めてで最後の恋愛

隆太・・・・・
愛してる。
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