忠犬彼氏。


「保健所連れてく」

「それは酷いですよ!
知ってますか!?日本では御犬様と……」

「いつの時代の話をしてるんだよ」

そしていつの時代の犬だ、お前は。
今の日本にそんなものないんだよ。


「元の時代に帰れ、本気で」

“本気”と書いて“まじ”と読む。

「先輩がいない時代に俺は生きれません!」

「重い」

アンタ、それは流石に重いって。


「先輩も、そうじゃないですか?」

「まずお前はその妄想癖をどうにかしてこい」

柴のキャラも若干壊れてきてる。
もう駄目だ。
美那都が末期なんじゃない、この作者が末期なんだ。

私はやっとそのことに気づいた。
少しばかり遅いけど。


「妄想なんかじゃないです!
これは俺の、未来予想図なんです!」

あー、そういやそんな曲あったなぁ……。
なんて呑気に考えた。

「その未来、信じて疑ってない?」

「勿論じゃないですか!」

「それを妄想って言うんだよ!」

国語1だな、やっぱり。

< 35 / 204 >

この作品をシェア

pagetop