眠り王子×無関心姫②【完結】
そんな練習にも飽きてきたある日。
ふとケータイを見てみたら、着信が一件。
………天智?
なんでだ?
天智からの電話なんかいい予感がしねえ。
[○△病院。早く来たほうがいいんじゃね?]
は?
病院に来い?
……舞憂、か?
「玲様っ!?どこへ行くのですか!」
「ほっとけ!」
舞憂が入院してる!
じゃなきゃ天智から電話がくるはずがねえ!
俺はもう族も抜けてんだ!
「玲様!なりません!」
「…いってえ!」
後ろから捕まって、羽交い締め。
結局敷地内から出ることも出来やしねえ。
「玲様、お見合いに余計な煩悩は忘れて頂かなければなりません。」
「なんなんだよ!」
「一般の方と玲様が結ばれることはありません。」
「うるせえ!」
舞憂は一般の女なんかじゃねえ!
「お見合いが決まっているのです。それに今日は旦那様がいらっしゃいます。早く屋敷に戻るのです。」
ふ、ふざけてやがる。
舞憂は…
俺が舞憂を捕まえてねえと、舞憂もどっかの誰かと結婚させられるかもしんねえのに…っ!