眠り王子×無関心姫②【完結】
メイ、なんか前より細くなってない?
腕には引っ掻き傷みたいなのがあるし…
大丈夫か?
「…迷惑をかけて、申し訳ないです。」
「なんともないけど?でも、なんで急に家に戻ることにしたわけ?」
メイは、うーん、と考えて、口を開いた。
「……梨乃に、申し訳なくて。」
ん?
何が?
「あたしの我が儘で、梨乃に急に家のことが任されたと思うんです。あたしは、楽しくてやってたから何とも思ってなかったですけど…梨乃は、そうじゃないかもしれない。」
そう話すメイの顔は、優しいお姉ちゃんのそれだった。