三人だけの誕生日会
一段落した所でお母さんが戸棚から3つのショートケーキを出してくれた。


僕の大好きな苺の乗ったショートケーキだった。


兄さんが大きな包み紙を出してきた。

『せぇ〜の』
兄さんの掛け声。

『9歳おめでとう』
お母さんと兄さんの二人からの声。


『見て良い?』

僕の声に頷く兄さん。

包み紙を外すと新品のリュックサックだった。

『来週遠足だろ?兄ちゃんのお古ももうボロくなっちゃったからな。』

少し前に流行ったアニメのキャラクターが描かれたリュックサックを僕はぎゅっと抱きしめた。
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