チャリパイ14~最後のサムライ!
「ええい、やかましい!
黙れ黙れ、歌なんぞ歌っている場合かっ!
これから処刑されるんだぞ!お前達はっ!」
この処刑台の上に立てば、どんな人間だって死の恐怖におののき、涙を流して命乞いをしてきたものだ。
それがブタフィの権力(ちから)の証であり愉悦のひとときであるはずなのに、この連中のリアクションの前では全くそんな気分が湧いてこない。
「クソッ!最後の最後まで忌々しい奴等だ……
もういい!狙撃隊、銃を構えろ!」
最後まで歌う事を止めない五人に向かって、一列に並んだ狙撃隊が銃を構えた。
そして各々が引き金に指を掛け、今にも弾丸を発射しようとした、その時…………
歌いながらずっと空を眺めていたシチローが、なにか一言呟いた。
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