甘い笑顔のキミ
「舞!」

「矢野くん!」

店に入ってくるなりお互いにそう言うと、舞はすぐに和樹のもとへ行き、軽く腕を引っ張りながらテーブルに戻ってきた。

その様子を眺めていると、和樹達の後ろを苦笑いしながら歩く相川くんと目があった。

相川くんは私を見るなりにっこりと微笑み、

「…隣、いい?」

と、私の隣を指さしながら尋ねた。

目の前には、舞と和樹がすでに二人揃って座っていて。

「えと…ど、どうぞ…。」


空いている席は私の隣しか無く、相川くんの微笑みを断ることもできるはずが無い。

私が返事をすると、「ありがとう」と言いながら、まるで何もなかったかのように座った。
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