暴走族のお姫様Ⅰ〜Would like you〜

目覚め

ー雄大sideー


「なんでだよ、何でなんだよ…。お前ぇが居ねぇー世界なんていらねぇよ…」


あれから1ヵ月が経ってる


龍二が泣きながらベッドに横たわる青白い顔をした愛美に言う


「龍二、少し休めよ」


そう言った昴が龍二を連れて行き部屋は静かになった


機械音だけが虚しく響く


「クソーッ!!!!!!!!!!!」


白い壁が真っ赤になっても殴り続ける大輝


他の奴等は気が狂って帰って行くのが繰り返し


俺はずっと愛美のベッドの横にある丸イスに座ってただただ、愛美を見てる


また1日が終わった


誰も居なくなって愛美と2人きりの病室


「愛美…」


今日、初めての第一声


「目開けろよ…。元気になったら、2人で一緒に暮らさねぇーか…??」


愛美の頭を撫でながら問いかける


「これ以上、お前の辛そうな顔、見たくねぇー…」


いつの間にか目から溢れ出した涙だった…


ー雄大side endー
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