無敵のキラりずむ
これは正当防衛だ。
相手が客でも何でもかまわない。
あたしの脳みそは一気に戦闘態勢に入る。
おかげでちょっと冷静になる。
スキだらけの、三人の動きが見えてくる。
これは、後ろの奴、頭突きでひるませて、さっさと逃げるだけでいいのかも。
と、
すいっと誰かがあたしの前に割って入って来た。
それに驚いたのか、あたしを捕まえる手の、力が緩む。
はっ。
チャンス。
そのスキに、あたしはカラダをよじってそこを逃げ出す。