マジカル☆ジュエルス

「もともとは私が悪いのよ。
 私がこんな目に遭わなければ
 離婚もしなかったし、
 小梅も楽しい人生が送れたと思うの」


母親は少し微笑んでいるが、
目にはうっすらと涙が浮かんでいた。


「ごめんなさいね。
 せっかく来てくれたのに
 こんな悲しい話をしちゃって……」


「あっ…いや…とんでもないです!
 むしろお話を聞いてよかったです!」


まだ緊張しているのかよくわからないが
又ひかりは早口に喋ってしまった。


ふと母親は机に立てかけてある
時計を見た。


「あら、そろそろ小梅が来る頃ね」


((えっ!?))


ひかりとななこは思わずドキッとした。


小梅に見られたらキレられると
思ったからだ。


「いつもこの時間に来るって約束してるの。
 よかったらみんなでお話ししない?」


「あっ…いえ!私たちこれから用事があるし、
 小梅さんに悪いので…!失礼します!!」


母親のその笑顔には申し訳ないのだが、
二人は足早に退室した。


母親は笑顔で手を振ってくれた。



< 163 / 171 >

この作品をシェア

pagetop