《完》天使の微熱 〜アクマなアイドル〜
「ダメだよ。

そんな顔しても、やめて
あげない」



そう言って玲斗はまた
あたしの唇をふさいだ。



だけどそれはすぐに離れて、



「初めてなら、なおさら
やめられない。

――もう抑えないよ。覚悟して」



冷たいのに、あたしを
焼き尽くすようなその声。



あたしはギュッと目を
閉じて、両手で力いっぱい
シーツを握りしめた。



その拳に、玲斗の大きな
掌がそっと重なる。



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