ヒロイン　完
「おかえりー!!」



ちょーっとビックリ。


泉さんのが玄関を開けると可愛い花柄のエプロンを付けた逞さんが出迎えてくれたから。


それは自前ですか？


なんか、がたいの良いの逞さんに花柄のエプロンって……ギャップに萌えるんですけど！



「奈緒ちゃん久しぶりだね。どーぞ上がって」



さぁさぁ、と促される私。


でも、ここって逞さんの家じゃないよね。


そんなことを思いながらも私専用のスリッパに足を突っ込んでリビングへと向かった。


てか、泉さん。まだ機嫌が優れないようで……。


私は、ちょっぴしビクビクしながらソファーに腰をかけた。



「ちょっと、愁……」



逞さんに呼ばれた泉さん。


二人は私の見えないところへ行ってしまった。



「……」



どうしたんだろ。


私は大人しく待っていることにした。
< 122 / 221 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop