ヒロイン 完
「お、美味しい」
「だろ?」
泉さんのお箸がスムーズに進んでいる。
もちろん私も。
「これ泉さんの手作り……」
「なわけないじゃん」
ですよね。
失礼ですが仕方ない。だって、目の前に並ぶのは料亭並の料理なんですもの。
いったい、誰が?
「逞だよ」
あー、逞さんか。
モグモグとおかずを口に放り込む。
「……って、逞さん?」
「うん」
ニコニコと目の前な並ぶ豪華な料理を口に運ぶ泉さん。
な、なるほど。
だから花柄エプロンだったのね。
花柄だった意味はわからないけど。
「あいつ料理だけは上手いから」
うらやましい。
因みに……。
「私、料理一切できません」
「あ、やっぱり?」
やっぱりって、ソフトに傷つきます。
「大丈夫。俺もできないから」
一人暮らしのあなたは大丈夫ではないんでは?
普段は、どうしていらっしゃるの?
毎回、逞さんが作りに来てる訳ないし……たぶん。
まさか……。
「奈緒ちゃん?」
お箸をくわえたままキョトンとする泉さん。
私は箸を勢い良くテーブルに置きキッチンへと向かった。
「だろ?」
泉さんのお箸がスムーズに進んでいる。
もちろん私も。
「これ泉さんの手作り……」
「なわけないじゃん」
ですよね。
失礼ですが仕方ない。だって、目の前に並ぶのは料亭並の料理なんですもの。
いったい、誰が?
「逞だよ」
あー、逞さんか。
モグモグとおかずを口に放り込む。
「……って、逞さん?」
「うん」
ニコニコと目の前な並ぶ豪華な料理を口に運ぶ泉さん。
な、なるほど。
だから花柄エプロンだったのね。
花柄だった意味はわからないけど。
「あいつ料理だけは上手いから」
うらやましい。
因みに……。
「私、料理一切できません」
「あ、やっぱり?」
やっぱりって、ソフトに傷つきます。
「大丈夫。俺もできないから」
一人暮らしのあなたは大丈夫ではないんでは?
普段は、どうしていらっしゃるの?
毎回、逞さんが作りに来てる訳ないし……たぶん。
まさか……。
「奈緒ちゃん?」
お箸をくわえたままキョトンとする泉さん。
私は箸を勢い良くテーブルに置きキッチンへと向かった。