桜の花びら舞う頃に
エピローグ
次の日━━━





悠希と拓海は、さくらに付き添われて退院した。


3人は、さくらの運転でアパートへと向かう。



「1日帰らなかっただけなのに、何だか久しぶり~って感じだな」


「やっぱり、うちが一番~ってやつ?」



しみじみと言う悠希に、さくら笑いかけた。






アパートに到着した3人は、鍵を開けて中に入る。



「ねえ、パパー、オナカすいたね!」


「お前……うちに帰って来て、一言目がそれか……」



拓海の言葉に、3人は笑い合った。


「じゃあ、何か作るから、ちょっと待ってて」


そう言って、キッチンへと向かおうとする悠希の腕を、さくらはつかむ。



「悠希くんは、まだゆっくり休んでて」


「え……? でも……」


「いいから! あたしに任せて……ね?」


「う……うん」


「じゃあ、僕、お手伝いするー!」



元気に手を上げた拓海に、さくらはニッコリと微笑んだ。


「ありがとう! じゃあ、手を洗ってきてね」

「うん!」









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