−*初カレ*−
「ココだよ。」




優哉が、ある一軒家に立ち止まった。




二階建てで白と茶の色をした一軒家。




鉄の門を開け、中に入ると花が沢山咲いていて良い香がした。




優哉はキーケースから家の鍵を取ると、ドアの鍵穴に差し込んだ。




いよいよ優哉くんのご両親と対面……。




ドキドキと高鳴る胸を抑えながら、開いたドアに入っていく優哉に続いた。




「ただいま〜」




パタパタ…




スリッパの音がする…。




「お帰り〜」


綺麗な女性が出迎えてくれた。




「あらっ、こちらの方は?」


「あぁー…彼女だよ。」


『初めまして!優哉くんとお付き合いさせていただいてますっ!同じクラスの藤咲姫華と申します!』




私は緊張しながら頭を下げた。



ボソッ
「…―…い…。」


『え?』


「可愛いぃぃぃッッ」


ギューーッ


『えぇぇえ!?』


顔を上げた途端、綺麗な女性にいきなり抱き着かれた。
< 132 / 269 >

この作品をシェア

pagetop