−*初カレ*−






―ガチャ




優哉の部屋は白を基調としていて物が少なく、シンプルだ。




「適当に座って良いよ。」


『うん。』




私は座布団に座り、膝の上に奏哉を置いた。




「ごめんな、奏哉が迷惑かけて…。」


『ううん、大丈夫だよ。それに私、子供好きだし♪』


姫華はニッコリと微笑んだ。




「おねえちゃん、あそぼー。」


『何して遊ぼっか。』


「えほん、よんでー。」


「絵本か。ちょっと取ってくる。」


優哉はそう言うと立ち上がり、部屋を出ていった。






数分後、優哉が何冊か絵本を持ってきた。




『ありがとう。』


私は何冊かある中から一つ本を取った。




『かぐや姫…懐かしいな…。』


私は1ページ目を開き、読み始めた。
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