−*初カレ*−
見たくないんだ…。




幼なじみの相馬と姫華が一緒にいる姿を…




見たくない。




だから飲み物で喉を潤しながら、足早にその場を去った。




“認めてない”




きっと相馬もそう思っているだろう。




ついこの間出てきた俺が、姫華と付き合いだして、認めてもらうなんて……そんな甘いこと考えていない。




だけど…




やっぱりもう一人の俺が、姫華を独占したいって思ってるんだ。




こんな俺は我が儘かな?










部活でパス練してる時―…




「雑念があるな。」


「……。」


「なんかあったか?」


俺の相棒の秀紀はよく俺の異変に気付く。




「俺…もう分かんね…。」


「なにが。」


ボールを人差し指でクルクルと回し、その場に座り込む秀紀。
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