天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
すると女の子はいったん足を止め、俺を振り向くと言ったんだ。


「バカ」と。


声は聞こえなかったが、さくらんぼのような唇がハッキリとその形を作ったのを、俺はしっかりと見た。


ドキューン!


その瞬間、俺は心臓を撃ち抜かれた気がした。

俺ってもしかすると、ドMなのかもしれないな。


階段を急いで上がって行く女の子の丸いお尻を、俺は口を開けて見詰めていた。


くそー。あのお尻に誰か触ってたんだなあ。

どうせ間違えられるなら、俺が触りたかったな……


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