天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
俺は麻衣ちゃんに、体の調子が悪いから、今日のデートは中止したい、という内容のメールを送信すると、すぐに携帯の電源を落とした。


こんな気持ちのままでは麻衣ちゃんと会えないし、会話するのも辛いから。



なんとか自分のアパートにたどり着いた俺は、濡れた服を床に脱ぎ捨てると、冷たいベッドに倒れ込んだ。


頭痛は相変わらず酷く、おまけに吐き気がして、寒気までしてきた。


麻衣ちゃんの泣きそうな顔と、片桐チーフの目に涙を溜めた顔が交互に現れては俺を責めてくる。


自己嫌悪に苛まれながら、俺は眠りについていった。


< 198 / 388 >

この作品をシェア

pagetop