天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
「話があるんですけど、いいでしょうか?」


須藤京子は無表情でそう言った。

それはそれで恐いが、怒ってるわけではない、かな。


いずれにしてもただならぬ雰囲気であり、俺は素直に「いいですよ」と答えた。


「時間がないので、ここで……」


と須藤京子が言いながら座ったのは、通路に設置されたテーブル席だった。


ちょっとした打ち合わせに使うスペースで、人目につくのが玉に傷で、込み入った話には向かない。

言葉通り、本当に時間がないのだろう。


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