天然男の恋愛事情〜オフィスは恋の花盛り〜
武田が俺をチラッと見るので、俺は瞬時に目で“隠せ!”と奴に念を送った。


「ま、まさか、そんな事……」


「そう? なら、いいの。お疲れさま」


「お、お、お先に失礼します」


武田は噛み噛みで片桐チーフにお辞儀し、俺達はオフィスを後にした。


ヤバい、ヤバい。危うく麻衣ちゃん達の事がばれるとこだった……


って、なんで俺、片桐チーフに武田と二人で、なんて嘘ついたんだろう。

正直に話していれば、こんな思い、しなくてよかったのにな……


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